コラム
Column
むし歯治療で抜歯したくない…できるだけ歯を残す精密治療とは?

「むし歯がかなり進んでいると言われたけれど、できれば抜歯は避けたい」
「神経を取る治療が必要かも、と言われて不安になった」
このようなことで、お困りではないですか。
歯は、一度失うと元には戻りません。
だからこそ当院では、状態を丁寧に見極めた上で、できるだけ歯を残すことをめざし、そのための選択肢として精密な治療環境を整えています。
今回は、重度のむし歯でも「歯を残す」ために行う当院の精密治療(根管治療)の考え方と、治療の流れ、通院の注意点を、できるだけわかりやすくお伝えします。
鳥越 理一 院長
長崎大学歯学部卒業
長崎大学顎口腔再生外科にて研修
医療法人立山に勤務
田川 田中歯科医院に勤務
あゆみ会樋口歯科に分院長として勤務
2022年 リーチ歯科 伊都の杜クリニック開業
医院名:リーチ歯科 伊都の杜クリニック
所在地: 〒819-1112
福岡県糸島市浦志1丁目10-8
歯を残すことをめざす根管治療と精密根管治療の違い

根管治療とは?
むし歯が進行すると、歯の表面に穴があくだけでなく、神経や血管がある歯の内部(歯髄)まで細菌が入り込み、炎症や感染が起こります。
この段階では、詰め物でふたをするだけでは痛みや腫れが落ち着かず、将来的に歯を失うリスクが高まります。
そこで行われるのが、根管治療です。
根管治療は、感染した歯髄や汚れを取り除き、歯の根の中を洗浄・消毒し、再び細菌が入らないように封鎖する治療です。
歯を残すことを目的とする保存治療として行われます。
ただし、むし歯の進行具合や歯の状態によっては、必ずしも歯を残せるとは限りません。
たとえば、歯の根が大きく割れている場合や、むし歯によって歯を支える部分がほとんど残っていない場合には、根管治療を行っても長期的な保存が難しいことがあります。
そのようなケースでは、無理に歯を残そうとすることで、痛みや腫れを繰り返したり、周囲の歯や骨に影響を及ぼしたりすることもあります。
一方で、歯を残せる可能性があるかどうかは、歯の内部の状態を確認しなければ判断できないのも事実です。
見た目だけでは進行の程度がわかりにくい場合でも、根管治療を前提とした精密な検査を行うことで、保存が可能かどうかを見極められることがあります。
そのため、深いむし歯が見つかった場合でも、すぐに抜歯と決めつけるのではなく、まずは根管治療によって歯を残せる可能性があるかを検討することが大切です。
根管治療は「必ず歯を残す治療」ではありませんが、歯を残すための選択肢を広げる治療として、多くのケースで重要な役割を果たします。
当院では自由診療の「精密根管治療」を行っています
当院では、視野を肉眼の何十倍にも拡大できる歯科用顕微鏡マイクロスコープや、立体的な3D画像診断ができる歯科用CTを活用し、治療の精度を高める「精密根管治療」を行っています。
精密根管治療で何が変わる?当院が大切にしている4つのポイント
精密根管治療(自由診療)では、「どのような設備や環境で治療を行うか」によって、治療の進め方や考え方が大きく変わります。
ここでは、当院が根管治療を行う際に特に大切にしている、代表的な4つのポイントをご紹介します。
歯科用CTで「見えない部分」を立体的に確認します

歯の根の中にある「根管」の形は人によって異なり、まっすぐなものばかりではありません。
複数に分かれていたり、途中で曲がっていたりと、驚くほど複雑な構造をしていることもあります。
歯科用CTを使用すると、歯や歯の根を3次元的に確認できるため、通常のレントゲンでは把握しにくい病変の位置や広がり、根の形を立体的に捉えることが可能になります。
これにより、「どこまで感染が進んでいるのか」「どの部分に注意して治療を進める必要があるのか」といった点を事前に整理しやすくなり、綿密な治療計画を立てる際の重要な検討材料となります。
マイクロスコープで視野を拡大し、取り残しを減らします

根管治療は、歯の中の非常に細い空間を扱う、繊細な治療です。
肉眼だけでは確認が難しい部分も多く、わずかな感染組織の取り残しが、治療後の痛みや再発につながることがあります。
マイクロスコープを使用することで、歯の内部を8〜20倍まで拡大した状態で確認でき、感染している部分や治療が必要な箇所を把握しながら、処置を進めやすくなります。
拡大視野下で治療を行うことで、「どこを、どこまで処置するのか」を確認しながら進めることにつながり、結果として治療の精度を高めることが期待できるのです。
ラバーダム防湿でむし歯の再感染を防ぎます

根管治療の大敵は、治療中に細菌が再び根管内に入り込むことです。
唾液や口腔内の細菌は非常に多く、それが治療部位まで侵入すると、せっかく清掃した根管に再感染を起こしやすくなります。
ラバーダムは、治療する歯だけをゴム製シートで隔離する道具で、唾液や細菌の侵入を防ぎつつ治療を進めるために役立ちます。
器具の誤飲防止にもつながるため、安全性を高める上でも重要です。
けれども、国内では、ラバーダム防湿の有用性が広く知られている一方で、実際の臨床での使用は十分に浸透しているとはいえない、という指摘もあります。
当院では、保険診療・自由診療ともに、すべての症例でラバーダム防湿を使用し、再感染リスクの軽減に努めています。
器具・材料を適切に使い分け、治療環境を整えます

根管治療では、歯の状態や根の形に応じて、使用する器具や材料を使い分けることが重要です。
当院では、ニッケルチタンファイルなどの根管治療専用の器具や、必要に応じてMTAなどの充填材を用い、治療の精度を高める環境を整えています。
当院では、保険診療・自由診療のいずれにも対応しています。
それぞれの特徴や違いをご説明した上で、患者さんのご希望や状況をふまえながら、治療方針を相談して決めていきます。
精密根管治療の流れ

安心して治療を受けていただくためにも、事前に治療の流れを把握しておくといいでしょう。
ここでは、精密根管治療の基本的な流れをご紹介します。
1.治療前のご説明・ご相談
まずは、痛みの程度、いつから症状があるか、これまでの治療経過、不安点をうかがいます。
「抜歯を避けたい」「できるだけ歯を残したい」などのご希望も、この段階で共有しましょう。
2.検査・診断(CT・レントゲン・口腔内写真など)
次に、検査結果をもとに、痛みの原因を特定します。
歯科用CTやレントゲン検査で、歯の根の形や炎症の範囲を把握し、治療回数の目安も含め、最適と思われる治療法についてご提案・ご説明します。
3.治療方針のご案内
診断後は、歯の状態、予後(今後の見通し)、治療の選択肢を提示し、相談の上で方針を決めます。
保険診療と自由診療の違いも、精度や使用できる材料・手順の幅を含めてご説明し、患者さんと相談をした上で治療方針を決めていきます。
4.治療
治療方針が決まったら、治療の開始です。
根管治療は1回で終わる処置ではなく、状態によって複数回の通院が必要です。
当院では、できるだけ治療回数を少なく抑えつつ、必要な工程を省かず進めます。
むし歯の症状にもよりますが、2~4回程度の通院が必要になることが一般的です。
根管治療に通院回数がかかる理由

根管治療について、「よくある質問」に、
「何回も通うのは大変だけれど、なぜそんなに回数が必要なの?」
というものがあります。
根の中は細く、感染の状態もさまざまです。
治療では、感染組織の除去と、清掃・洗浄・消毒を組み合わせ、さらに再感染を防ぐ工程を重ねます。
根の先に炎症がある場合は、経過の確認も欠かせません。
根管治療は、急いで終わらせることよりも、必要な段階を丁寧に踏むことでよい結果につなげていく治療なのです。
途中で通院をやめてしまったら、どうなる?

根管治療の途中で通院が空いたり、中断してしまったりすると、治療中の歯の中が再び細菌にさらされやすくなります。
根管治療は、感染した組織を取り除き、歯の中を清潔な状態に保ちながら、最終的に封鎖することで感染の拡大を防ぐ治療です。
その途中で治療が止まってしまうと、細菌が再び増殖し、歯の根の先や周囲の骨へ炎症が広がることがあります。
その結果、痛みや腫れが再燃したり、根の先の炎症が悪化したりして、再治療が必要になり、歯を残すこと自体が難しくなるケースもあります。
また、感染が進行すると、歯だけでなく周囲の組織への影響も大きくなり、治療にかかる期間や負担が増える可能性もあるのです。
特に、根の先に炎症が起きている状態(根尖性歯周炎など)では、感染をこれ以上広げないためにも、治療のタイミングや根管内を封鎖するまでの一連の流れが重要になります。
計画的に治療を進めることが、歯を残す可能性を保つだけでなく、症状の悪化を防ぐことにもつながります。
お仕事や育児などで通院の調整が難しい時期もあるでしょう。
その場合は、治療を中断してしまう前に、無理のない範囲で通院計画を立てられるよう、早めにご相談ください。
「抜歯したくない」と思ったときこそ、早めの受診が歯を残す可能性につながります

むし歯が深く進むと、歯は大きなダメージを受けやすくなります。
歯の喪失を防ぐには、状態が悪化しきる前に対応することが重要だとされています。
「抜歯と言われたけれど、ほかの方法はないのだろうか」「神経を取る治療が必要かもしれない」……そのように感じたのは、歯を残す可能性を検討するべきタイミングともいえます。
当院は、電車でのアクセスもよく、広い駐車場も完備しており、ご家族で通院しやすい環境を整えている歯科クリニックです。
「通いやすさ」を重視して歯医者を選ぶ際にも、おすすめできる環境です。
歯を残す治療について気になることがあれば、お早めにご相談ください。
まずは状態を確認し、一緒に治療方針を考えていきましょう。


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